2018年9月6日に酒気帯び運転でひき逃げ事故を起こした件で、元モーニング娘。リーダーの吉澤ひとみさんが26日、自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道交法違反の罪で東京地検に起訴された。
翌27日午後には釈放されたが、芸能界復帰は絶望的といわれるくらい、飲酒ひき逃げの罪は重い。
「誠に申し訳ありませんでした」吉澤ひとみ被告が保釈 | AbemaTIMES
ボクはバリバリのモー娘。世代だ。
最近のメンバーはまったくわからないが、1997年に放送されたASAYANという番組で、シャ乱Qのボーカリストオーディション(優勝は平家みちよ)に敗れたメンバーで初代のモー娘。が結成された頃から知っている。
とくに1999年に後藤真希が加入してからは大変な熱の入れようで、当時14歳だったボクの部屋にはゴマキやプッチモニのポスターが貼られていたし、地元で開催されたコンサートを見に行ったこともある。
翌年、4期生として石川梨華、吉澤ひとみ、辻希美、加護亜依の4人が加入したころがモー娘。の全盛期で、「恋のダンスサイト」「ハッピーサマーウェディング」「恋愛レボリューション21」などのヒット作を連発し、石橋貴明と中居正広がMCを勤める「うたばん」にはレギュラーかと思うくらい毎週のように出演していた。
ASAYANやうたばんを知らない世代のために簡単に解説してみたが、要するに吉澤ひとみさんは、正真正銘のトップアイドルだったわけだ。
そんな人が飲酒ひき逃げで逮捕というのは、正直ショックだった。
しかも映像を見る限り、自転車に乗った人をガッツリひいて勢いよく逃げている。
同グループの加護亜依さんが未成年喫煙のスキャンダルで騒動になったことがあるが、他人を巻き込んでいる分もっとタチが悪い話だ。
この件とはまったく別の話だが、今月23日にはラグビー日本代表選手が、泥酔して道路で寝ていて車の下敷きになる事故があった。
ラグビー日本代表選手が車の下敷きに
鋼の肉体のおかげか、この選手は奇跡的に軽症で済んだそうだが、車の下敷きなんてふつうの人間ならひとたまりもない。
誰もお酒を責めようとはしない。みんな他人事だと思っている
今回の事件は各局が大々的に報道していたが、どのテレビ番組でも、
「こんな酩酊状態で運転するなんて」
「どうして自制が効かなかったんだ」
と、コメンテーターやアナウンサーは口を揃えて飲酒運転をした吉澤さんを責めている。
吉澤さんが悪いのはたしかだけれど、何かおかしくないだろうか。
誰一人、お酒という麻薬そのものを責める人はいない。
ときには人の命さえ奪ってしまうお酒という飲み物には一切否はなくて、お酒を飲んで自制が効かなくなった人間が100%悪いのだという。
超大企業の酒造メーカー(飲料メーカー)がスポンサーについているから、言論統制が敷かれているのだろうか。
それともまさか本当に、誰も気づいていないのか。
気づいているけど気づかないフリをしているだけなのか。
自分は、自分だけはお酒を飲んでもそんな事件を起こすはずがないと、他人事だと思いこんでいるのだろうか。
アルコール・ハラスメントはやめて
今の世の中でこんなことを声高に叫んでも、きっと誰もまともに相手をしてくれないだろう。
1965年には日本人成人男性の喫煙率は82.3%だったが、2000年代になって徐々に禁煙ブームが広がり、2018年現在、タバコという麻薬がようやく認知されたように思う。
しかしアルコール問題は資本主義経済と強く結びついているため、もっとずっと根が深い。
ボク自身はもう二度と酒を口にすることはないだろうが、このブログを読んでいるお酒好きの人を断罪するつもりはない。
「酒を飲むな」と説得しようとも思わない。
だからどうか、酒を飲めない人・飲まない人にアルコールを強要したり、酒を飲むことがさも普通かのように振る舞い、酒を飲まない人が劣等感を感じるようなアルコール・ハラスメントはやめていただきたい。
世の中には、アルコールのニオイをタバコのニオイ以上に嫌悪している人間もいる。
酒を飲むことが自由なら、酒を飲まない自由も尊重されて然るべきである。