この記事の内容を3行でまとめると、
・ブログの文章が苦手な理由は語彙力が低いから
・語彙を増やすには読書が一番だが時間が掛かる
・連想類語辞典を使えば楽しみながらレベルアップできる

 
読者様からブログに関する相談を受けていると、

「文章を書くのが苦手なんです」

「ブログが下手なんです」

という人が驚くほど多い。

実際に読ませてもらうと全然おかしなところはないのだけれど、文章を書くのに慣れていないと苦手に感じるらしい。

ボクは文章が苦手だと感じたことはない。

クリエイティブな文章となると話は別だが、少なくとも日本語を綴るということについては、物心がついたときからすでに得意だった。

だから文章を書くのが苦手な人の気持ちを100%理解するのは難しい。

でも読んでいて下手だなあと思う文章には、ひとつの共通点がある。

文章が苦手なのは言葉を知らないから

文章が苦手だと感じる人の文章は概して、表現のバリエーションが少ない。

おいしい。おもしろい。すごい。楽しい。とても。思います・・・。

同じような言葉を、何度も何度も繰り返し使っている。

しかも繰り返し使われる言葉はどれも抽象的でぼんやりしている表現ばかりなので、全体的にふわっとしていて結局何が言いたいのかさっぱりわからないなんて話になってしまう。

つまり言葉を知らない(=語彙力が低い)から、ブログを書くのが苦手だと感じてしまうのだ。

現時点で語彙力が低いのは別に悪いことじゃない。

しかし曲がりなりにも文章を書いて飯を食おうというのであれば、言葉を学ぶ姿勢は忘れちゃいかんだろう。

語彙力と才能は無縁だし、学校教育のお勉強ともまた別の話だ。

“学校の国語は苦手だったけど言葉をたくさん知っている”なんて人は五万といる。

そういう人に共通しているのは、本を読むこと。

言葉をたくさん知っている人は、たいてい読書家だ。

本を読んで言葉のシャワーを浴びることで、自然と語彙が増えていく。

ところが、本を読むってのは即効性に乏しい。

「もっと早く語彙力を高める方法はないの?」

なんて歯がゆく感じる人もいることだろう。

読書によって語彙を磨くことは、農業に近い。

春に田を起こし、苗を植え、雑草を刈り取り、秋になってようやく稲を刈るように、頭の中でゆっくりと言葉を醸造していく。

読書による語彙の獲得にはとかく時間が掛かる。

そもそも読書の第一義は語彙の獲得ではない(とボクは考えている)ので、これは仕方がないことかもしれない。

「文章が苦手なのを克服するために読書が大切なことはわかった。

長期的な視点をもって読書をはじめることにしよう。

しかし何かほかにできることはないだろうか?」

それじゃ、言葉を狩りに行こうか。

連想類語辞典で楽しく語彙を増やす

春に苗を植えたはいいが、米が食えるのはどんなに早くても秋だ。

稲が実るのを待っていたら飢えてしまう。

それならもっとアグレッシブに、自ら言葉を狩りに行こう。

幸い人間には辞書という武器があり、辞書によって人は言葉の獲得を時短することができる。

辞書といっても、ボクのように辞書の紙の匂いに興奮するなんて変態的な趣味があるのでなければ、わざわざ紙の辞書を用意する必要はない。

電子辞書だって不要だ。

PCで文章を書いているなら、キーボードを叩いているブログのページとは別のタブやウィンドウを開いておいて、気になる言葉がある度にググるだけでいい。

Ctrl+C(コピー)やCtrl+V(ペースト)、Alt+Tab(ウィンドウの切り替え)、Ctrl+Tab(タブの切り替え)のようなショートカットキーを駆使すればググるスピートはより早くなる。

面倒くさがらず丁寧にググっているだけでみるみる語彙が増えていく。

使用するWeb辞書はWeblioでもコトバンクでも何でもいいが、個人的にオススメなのは「連想類語辞典」(日本語シソーラス)だ。

運営会社などは不明だが、知らずに使っている人も意外と多いんじゃないか。

ただの類語辞典ではなくて、入力した言葉から連想される言葉の一覧を表示してくれるのが、言葉好きには堪らなく刺激的だ。

物は試し。なんでも好きな言葉を入力してみてほしい。

たとえば”刺激的”という言葉を検索窓に打ち込むと、下記のような大量の候補が出てくる。

連想類語辞典

連想類語辞典

連想類語辞典

連想類語辞典

(画像は連想類語辞典よりキャプチャ)

 
比喩表現(直喩・暗喩)やもっと具体的に突っ込んだ表現を探しているなら、姉妹サイトの日本語表現インフォを使うのもいい。

連想類語辞典は、文章を書く最中はもちろん、書き終わった文章を公開する前に読み返す段階でこそ威力を発揮する。

気づかないうちに同じ言葉を何度も使っているなんてのはよくある話だが、そんなときには連想類語辞典で同じ意味の別の表現を探してみよう。

別の表現を使うことで、文章が単調になるのを防いでくれる。

Aはおもしろい。
Bはおもしろい。
Cはおもしろい。

 
と同じ表現を繰り返すのではなく、

Aはコミカルだ。
Bは味わい深い。
Cは盆と正月が一緒に来たようだ。

 
とやったほうが文章に深みが出る。

連想類語辞典の一覧に表示される単語はそれぞれリンクになっているので、リンクを辿りながら

「へぇー、こんな表現もあるのか」

とパラパラ眺めているだけでも、愉快な気分で楽しみながら語彙を増やすことができよう。

使うだけで文章力まで向上する魔法のライティング支援ツール(文賢)

卵が先か鶏が先かみたいな話なのだけれど、文章が苦手だと感じる人って、言葉を知らないから文章を書くのがつまならいという悪循環に陥っている気がする。

語彙を増やして言葉で表現する楽しみを知れば、きっと文章を書くのも楽しくなるはず。

言葉を知るためには本を読んだり辞書を使うのがいいのだけれど、実はもうひとつ、自分が書いた文章を読み返すことで文章力は劇的にレベルアップする。

黙読や音読を通して自分の文章を客観的な文脈で捉えなおすことで、文章の間違いはもちろん、表現のクセや論理の乱れなどにも気づくことがある。

文章を読み返すときには、できれば推敲(校閲)ツールを併用したほうがいい。

もちろん文章力の高い第三者に評価してもらえるのであればそれに越したことはないが、個人レベルで編集者を雇うのは現実的ではないだろう。

ツールは無料のものから有料のものまでさまざま存在するが、ボクはとくに文賢というツールを好んで使っている。(ブログでもメールでも、とりえあず自分で書いた文章については片っ端から文賢を通すことにしている。)

文賢の素晴らしい点は、ただの文章チェックツールではなく、使う人の文章力が進化する”学べる”文章力支援ツールであるところだ。

推敲支援・校閲支援というふたつのチェック機能に加えて、音声読み上げによって耳からチェックしたり、アドバイス機能のチェックリストで文章の改善点を確認することもできる。

多方向から文章を精査できるのが文賢のウリだ。

そして文賢の最大の特徴は、文章表現機能という辞書ツールにある。

前項でご紹介した連想類語辞典は、あくまで一般的な(辞書的な)表現を探すのには非常に役立つ。

ところがもっと生きた表現、たとえば漫画のフレーズや流行語まではカバーしていない。

文賢の文章表現機能であれば、平易な一般語から実用的な現代語やたとえ表現まで見つけることができ、しかもボタンひとつで好きな表現を文章に挿入できる。

つまり文賢は、より実践的な日本語表現辞典を積んだ、ハイブリッド型の学べるライティング支援ツールというわけ。

まだいまのところ文賢の良さに気づいている人はそれほど多くないのだけれど、これからのブロガーやライター(とライターを束ねる編集者)にとって欠かせないツールになることは間違いないだろう。

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