この記事では、ブログのキャラクター設定をするためのモデリング・ワークをご紹介する。
ブログは誰に向けて書くのかというペルソナ設定が大事だが、誰が書くのかというキャラクター設定も同じくらい大切だ。
読むだけで終わりにせず、ぜひ一緒にワークに挑戦してみてほしい。
さあ、あなたはどんな自分を演じる?
高橋がなり流。キャラ設定の経営哲学
マネーの虎で一世を風靡した高橋がなりさん(株式会社ソフト・オン・デマンドの創業者で元代表取締役)が、YouTubeで人生相談をはじめたらしい。
細かいことをお話しするより、動画を見てもらったほうが早いだろう。
いやあ、クズだなあ。
マネーの虎でもラーメン屋作りたい人とか讃岐うどん屋作りたい人とかなかなかの強キャラがいたけど、それに負けないくらいのクズっぷり。
なんだか昔の自分を見ているようでもだえそうになる。
(こういうの見て安心しちゃってる今の自分もよっぽどクズだけど)
でもコンテンツとしてはこれくらいエッジが効いてないとね。
どうしようもないクズにがなりさんが吠えるっていう構図を視聴者は期待しているわけで。
それはそうと、ほかの相談者に対する人生相談動画の中で「なるほどー」と感じた部分があった。
先ほどのフリーターとは打って変わって、今回の相談者はIT企業の経営者。
相談者が真っ当なのでがなりさんも終始にこやか。
吠えることはなかったが、経営に対する深い考えが聞けてこれはこれでおもしろかった。
ボクがとくに興味を持ったのは、高橋がなり流の”見せ方”の話。
テリー伊藤さんがTVに出るときは「伊藤輝夫(本名)がテリー伊藤という人格を演出している」という話を聞いて、自分も”高橋がなり”を名乗るようになったんだとか。(高橋がなりさんは元TVマンでテリー伊藤さんの弟子)
「僕は仕事に行くときは”高橋がなり”という鎧を着ているんです」
本来シャイで内向的な高橋雅也(本名)が、真逆の人格である”がなり”を演出している。
“社交的で押しが強く、頼りがいがある強いリーダー” “人と違うことを好む変人の経営者”というイメージはあくまで作られたキャラクター。
自分で自分の演出家になるという考え方だ。
そういえば似たような話を坊さんの友人から聞いたことがあるような。
ボクもかっこいい自分(キャラクター)を演出してみたい。
自分のキャラクター設定を作るためのモデリング・ワーク
がなりさんの話を聞いていてひとつ、自分のキャラクター設定をするときに役に立つワークを思い出した。
「発信・振る舞いが好きな人物10名とその理由を挙げよ」
このワークは、三浦孝偉さんの「情報発信バイブル」という教材に書かれていたものだ。
ネットビジネスの世界に入ったばかりの頃に参加した合宿でこのワークをやった三浦さんは、のちに最高月収1,500万円を叩き出すことになる。
情報商材の類はほとんど買ったことがないが、情報発信バイブルだけは全357ページをプリントアウトして何度も何度も読み込んだので、がなりさんの話を聞いたときすぐにこのワークのことが頭に浮かんだ。
このワークの凄いところは、10名挙げるということです。やはりあなたは、あなた。代わりはいません。誰かのモデリングなんていないんです。
「絶対この人になりたい!」なんて思うのもダメ。あなたは、あなたです。だけど10名挙げると見えてくるものがあります。
引用元: 情報発信バイブル
そういえば読むばかりでまだやったことはなかったな。
というわけでやってみた。
正直な感想をいえば、やっぱり読むのとやるのとじゃ全然違う。
実際にやってみるとこうありたいという理想の自分像が、以前よりもくっきりと浮かび上がってくる。
ちなみにボクが挙げた10名の人物は、三浦孝偉、立花岳志、関正生、高山宏、斎藤一人、今井宏、月居優弥、吉田松陰、リリー・フランキー、執行草舟(敬称略、↑の画像の時点では佐藤二朗さんも挙げている)
ここから先はボクのオリジナルワーク。
ひと通り書けたら、それぞれの人物の生き様に憧れる理由だけを羅列してみる。
- 慶應・博報堂というエリートのブランド力
- 発信が男臭くて力強い
- 男らしさ
- 薄っぺらい感じがしない
- 自信に溢れている
- 自由な生き方を発信している
- 常体文の硬めな文章とやわらかい人柄のギャップ
- 六本木と鎌倉という素敵な街に住んでいる
- ブロガーから作家への道を成功させた
- とにかく熱くて頑固。アクが強い
- 仕事の鬼。仕事量が尋常じゃない。
- 発信(本)は極めてわかりやすく平易に見えるが、背景には膨大な知識
- 慶應卒。頭がいい
- 自信に溢れている
- 学魔
- 眼病を患うほどの読書
- 知の宇宙
- 口を開くだけで空気が変わる
- 仕事量が尋常じゃない
- 話を聞いた相手の心がスッと軽くなる
- 正体不明。存在が神がかっている。
- 年収50億。とんでもないお金持ち
- たくさんの人に愛されている
- いつも変なことばかり言って人を笑わせているが実は頭がいいギャップ
- 自信に溢れている
- 古風
- 読書魔
- 英語が得意なのに日本語にうるさい
- 声がでかい
- 男らしい。男臭い。
- チャラチャラしていそうで実は日本文化や歴史に明るい。
- 元ホームレス・元探偵というレアな肩書き
- 大学中退、貧困から這い上がったストーリー
- 生き方そのものがかっこいい
- 死に方に美学がある
- 志を貫く生き方
- 多くの革命家を生んだ指導者としての才能
- いつも変なことばかりいって人を笑わせるのに仕事はキチッとやる
- マルチタレント。才能のかたまり
- 字がむちゃくちゃキレイ
- 感動的な小説が書ける
- アウトローな雰囲気
- いつも馬鹿なことばかり演じているのに俳優として評価されている
- まれに見せる真面目な顔とおちゃらけた顔のギャップ
- 読者の魂を震わす本を執筆している
- 文章は硬派だが会ってみるとやわらかいギャップ
- 実業家であり作家である
- 人生の本質を捉えた重厚な言葉
羅列した理由が、ボクのありたい自分(演じたいキャラクター)を表現している。
今度は羅列した理由をフィルターでこしてキーワードを抽出する。
- 自信に溢れている
- 男らしい・男臭い
- 声がでかい
- 頭がいい
- 堅い文章とやわらかい人柄のギャップ
- 古風
- 読書家
- 作家
- 志を貫いている
- 生き方・死に方の美学
- 自由な生き方
- アクが強い
- 熱血漢
- 尋常じゃない仕事量
- 人の心を軽くする
- お金持ち
- 日本語や日本文化・歴史に明るい
- 這い上がりストーリー
- 本質
- 字がキレイ
- 人を導く才能
だんだんとキャラクターが見えてきた。
- 自信満々で声がでかくて男らしい
- 思想や文章は古風だが人柄はやわらかい
- ふざけてばかりいるが実は仕事ができて頭がいい
- 志を貫き自由な生き方を探求している
- 読書家で日本の歴史や文化に明るい
- 話した人の心がスッと軽くなる
10人もモデリングしたらキャラクターが喧嘩するんじゃないかと思っていたが、憧れの本質部分は案外同じなのかも。
男らしくてギャップがあって仕事ができる人物
ギュッと凝縮するとこんな理想のキャラクター設定ができあがった。
なんだ思っていたより普通じゃねーか。
やっぱり当たり前にかっこいい人物に憧れる。
ともあれあとはキャラクターを演じるのみ。
演じるという行為をやった経験がほぼゼロなので、まるで想像がつかないけど。
ちなみに高橋がなりさんはがなりを演じるのに3年かかったらしい。
いきなり変えようとするんじゃなく、焦らず徐々に近づいていくことにしよう。
追伸、情報商材は善か悪か?
今回ご紹介したワークはいわゆる情報商材に載っていたものです。
情報商材と聞くとそれだけで拒否反応を持ってしまう人も少なくないと思います。
ボク自身、あまりいいイメージは持っていません。
ただ全部が全部悪かといえばそんなことはないんですよねえ。
情報商材が叩かれる理由のひとつがその値段設定です。
本屋にいけば3,000円で手に入る分量のPDFが30,000円なんて商品はザラ。
そこにコンサルやサポートがつけば、値段は数十万、数百万円へと跳ね上がります。
さすがに吹っかけ過ぎじゃない?と思うものも多いですが。
でも流通の問題や情報の希少性を鑑みれば、あながちすべてが悪とは言い切れないのかも。
感じ方って主観だから、この記事の最初に登場したフリーターの彼みたいに何でもかんでも人のせいにしちゃう人が買ったらやっぱり、「全然結果が出ないじゃないか!」と酷評するんでしょうけどね。
少なくともボクは29,800円の「情報発信バイブル」を買ったことを後悔はしていませんし、むしろ大正解だったと思っています。