(Photo by quangle

映画『何者』を観たのでご紹介。

何とも後味の悪い映画だった。

私は就活生ではないが、まるで自分の生き方やアイデンティティをえぐられるようで、グサリグサリと胸に突き刺さった。

でもしんどかったのは、それが図星だからなんだろう。

もし怖いもの見たさで『何者』を観るなら、SNSを使うのが恐くなることは覚悟したほうがいい。

『何者』のあらすじ

何者』は、朝井リョウの小説の映画化作品だ。

『桐島、部活やめるってよ』の朝井リョウが、第148回直木三十五賞を受賞した作品を、劇団「ポツドール」を主宰する劇作家の三浦大輔が映画化した。

主演は佐藤健有村架純のほか、二階堂ふみ菅田将暉岡田将生など、若手実力派俳優が起用された。

就活がメインテーマで、5人の就活生が就職活動を通して葛藤する様子が描かれている。

就活生としての建前とSNS(Twitter)での自意識、裏アカウントでの本音が交錯する心理描写は見ものだ。

『何者』の感想 ※ネタバレなし

何とも後味の悪い映画だった。

人間の心の嫌な部分をこれでもかと見せつけられ、まるで自分が責められているかのような錯覚を覚える。

エンドロールを眺めながら、一体何が正しいのか、自分のあり方は本当に正しいのか、考えることを強要されているような気分になった。

とくにラストの急展開は、思わず「怖い!」と声が出るほどの衝撃で、目を背けたくなるような展開にグサリグサリと胸をえぐられた。

自分のツイート大好きだもんね。

自分の分析は最高に鋭いと思ってるもんね。

どうせたまに読み返したりしてるんでしょ。

誰かがリツイートしてくれたり、お気に入りに登録してくれたり、フォロー数よりフォロワー数のほうが多くなったり、そういうことが気持ちよくて仕方がないんでしょ。

(↑誰が誰に言った言葉なのか、予想しながら観るとおもしろいかもしれない)

抽象的すぎてうまく伝わらないかもしれないが、とにかく「しんどい」というのが観終わったあとの正直な感想。

心臓の弱い方はお控えくださいじゃないけど、とくSNSをよく使う人なら、自分を否定されたような気分になって落ち込んだり、SNSを使うのが恐くなるかもしれない。

作品に関していえば、劇団を主催する三浦大輔さんが監督を務めるためか、暗転を利用した場面転換など、全体的に演劇を観ているかのような演出が目立つのが特徴的だった。

それと音楽がいいなあと思ったら、中田ヤスタカ × 米津玄師の主題歌で納得。

『何者』の詳細情報

『何者』の作品情報や、『何者』を観ることができるVOD(ビデオオンデマンド)の情報をまとめた。

※配信VODは執筆時点での情報です。
配信が終了している場合もあるので、詳細は公式サイトにてご確認ください。

『何者』の作品情報

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まとめ

今回は、『何者』の感想をお届けした。

観る前は爽やかな青春映画の類だと思っていたが、どちらかといえば湊かなえ『告白』に代表されるイヤミスに近いような作品だった。

見応えあり。