この記事の内容を3行でまとめると、
・起承転結のブログは読まれない
・結論や主張を先出しする
・結論と理由はセットで書く

 
ボクは50円でブログコンサルをやっているのだけれど、その中でよく

「上手なブログの書き方を知りたい」

という悩みを持っている人からの相談を受けることがある。

「毎日書いているのになかなか読んでもらえないんです」

「アクセス数が伸びないのは文章が下手だからでしょうか?」

とくにブログ初心者さんに多い悩みのようだ。

結論をいってしまえば、ブログは自由な表現の場なのだから文章なんて好きに書けばいい。

でもそれじゃあなたも納得がいかないだろう。

“上手なブログが書けない”と悩んでいる読者様はもしかして、

上手なブログ=上手な文章

だと思っているんじゃないだろうか?

いわゆるキレイな日本語を使って上手な文章を書くことが大切だと信じているなら、それは大きな誤解だ。

残念ながら上手な文章と上手なブログは違う。

あなたのブログが読まれないのは、上手な文章が書けないからではなく、上手なブログの書き方を知らないからなのだ。

起承転結でブログを書くのをやめる

ブログ初心者さんがよくやってしまいがちなのが、

「上手なブログは起承転結で書かなくちゃいけない」

という勘違いだ。

たしかに文学や詩文の上手な文章には、漢詩の構成である起承転結の型にのっとって書かれているものもある。

論文なら序論・本論・結論の構成で書くのが基本だといわれる。

だけどそれはあくまで小説や論文の場合のルールだ。

ブログやWebサイトで公開する文章に起承転結は向いていない。

なぜなら、起承転結では展開が”遅すぎる”からだ。

起承転結では、起で文章を書き起こし、承で主題を展開、転で視点を変えて論じ、結で全体をまとめる。

第3節の”転”で話の盛り上がりは最高潮を迎える。

じっくり腰を据えて味わう文章であれば、徐々に読者のテンションが高まる起承転結は悪くない。

ところがインターネット上に入り乱れるブログやウェブサイトの文章は、玉石混淆、千差万別、文章のサラダボール。

ピンからキリまで多種多様な文章がウジャウジャひしめきあっている。

コンビニで立ち読みをする人よりももっとせっかちなブログの訪問者は、ちょこっと読んで興味がなければすぐに立ち去ってしまう。

「自分のブログは”転”まで読んでもらえばおもしろい。転までは読んでもらえるはずだ」

という見積もりがそもそもの勘違い。

必殺技を隠し持ったまま敵に倒される戦隊ヒーローくらいダサい。

一番自信のある話を出し惜しみして結局読まれないなんて悲しいじゃないか。

つかみはOK!

上手なブログの書き方のコツは、最初の3行に全力を注いで、読者を引き込むことだ。

時系列ではなく、書きたいこと(主張)や書くべきこと(結論)から順番に書いていく。

よく日記ブログは読まれないなんていわれるが、あれだって出来事を時系列順で書こうとするから読まれないわけで。

一度起こった出来事を分解して、カテゴリ順で編みなおしてあげればいい。

Aというイタリアンレストランに行きました。
カルボナーラを食べました。
おいしかったです。

 

カルボナーラの感想
A店のメニュー
A店の接客
A店の外観
A店の内観
A店の詳細

 
カルボナーラがおいしかった(主張)→クリーミーで満足感が口いっぱいに広がる味(理由)→30種類もパスタがあった(結論)→シェフは本場イタリアで修行したらしい(理由)

こんな風に時間軸をカテゴリ軸に変換して、主張や結論を中心に文章を構成してあげると、ただの日記も立派な記事コンテンツへと進化する。

検索ユーザーが求めているのは役に立つ情報

ブログの読者には、あなたのブログに一直線でやってきたファンと、GoogleやYahoo!で気になるキーワードを検索してやってきた検索ユーザーがいる。

ファンと検索ユーザーの割合はブログによってさまざまだが、何万人もファンを抱えるアイドルでもない限り、検索ユーザーのほうが多いのが一般的だ。

ボクのブログでも約9割のユーザーが検索エンジンからやってきている。

だから検索ユーザーが求めているものをブログに書けば、9割の読者を満足させることができるというわけだ。

じゃあ検索ユーザーが求めているものって何だろう?

検索ユーザーは、あなたに興味があって、あなたのことが知りたいと思ってやってきたんだろうか?

んにゃわけない。

はじめてあなたのブログへやってきた検索ユーザーは、あなたのことを知らないしきっと興味もない。

検索ユーザーが求めているのはただひとつ。

役に立つ情報だ。

役立つ情報が書かれていて検索ユーザーを満足させるブログは、上手なブログといえる。

しかも役立つ情報が文章の頭(起承転結の”起”の部分)に書かれていれば、なおさら”わかりやすくておもしろいブログ”という評価を受けることができる。

たまたま友人にチケットを貰ってよく知らないアーティストのライブに行ったら、一気にファンになってCDを買い漁ったなんて経験はないだろうか?

検索ユーザー向けの記事は、1回ライブに来てもらうためのチケットのようなものだ。

検索ユーザーを満足させるブログはイコールGoogle(検索エンジン)に評価されるブログなので、Googleの検索結果で1ページ目や上位に表示されやすい。

Googleの1ページ目にたくさんのチケットをばら撒くことで、あなたのブログのファンになる可能性がある見込み客にアプローチすることができる。

理想の文章の構成は結論の先出し

ボクは大学で英文学を専攻していて、平日夜や休日は塾で中高生に英語を教えていたのだけれど、大学受験生に長文を教えるときにはロジカルシンキングの話をよくしていた。

ロジカルシンキングについてざっくり説明すると、大学入試に出題されるような英語の文章はロジック(論理)の型が決まっていて、そのパターンさえ頭に入っていれば長文がスラスラ読めるようになる思考のテクニックだ。

なかでもとくに多いパターンが”三角ロジック”といわれる論理で、主張(結論)とデータ、理由(根拠)で構成されている。

いつもBecauseとWhy?がセットになっているのがロジカルシンキングってやつで、(日本語と比べて)英語という言語に顕著に見られる特徴だという。

それで実はロジカルシンキングの考え方が、ブログを書くときに非常に役立つ。

ロジカルシンキングなんていうと難しく感じるかもしれないが、ここまでお話してきた上手なブログの書き方と同じことだ。

「先に結論を書きましょう!理由も忘れないでね!」

ただそれだけのこと。

大切なのは、なるべく早い段階で自分の主張(結論)を出してしまって、それに対して理由づけをしていく順序を守ることだ。

主張→理由→結論→データ→結論

のように、視点を変えて主張や結論をサンドイッチするのもいい。

ちなみに今あなたが読んでいるこの記事でボクが主張したいのは、

「ブログの上手な書き方は、結論を先に書くことです」

それを理由づけしながら繰り返し主張しているだけだ。

何も難しいことはない。

文章のド頭で、あなたのテンションが一番高まるどうしても言いたい話をバシッと書いてしまおう。

それだけでブログの文章は見違えるほど読まれるようになる。

(Photo by StockSnap | Pixabay)