この記事の内容を3行でまとめると、
・アドセンスの審査に通らない原因は誰にもわからない
・ブログで飯を食う方法はアドセンスだけじゃない
・アドセンスに縛られて書きたいことも書けないなんてバカバカしい

 
2月2日土曜日に、ブログコンサルへ行ってきた。

いつもは都内のコワーキングスペースを利用しているが、相談者様の希望で現地まで出張。総武線に乗って東京と千葉の県境の街へ。

今回の相談者様は、昨年末から2ヶ月も待ってくださっていて、BASEにコンサルをアップした瞬間にご購入頂いた女性だ。(ホントに一瞬で売れたのでびっくりした。いつアップされるかずっとチェックしていたんだそう)

一番のお悩みはグーグルアドセンス(Google Adsense)。

「半年ほどWordPressでブログを運営していますが、アドセンスの審査に通らないんです」

そういえば前回の相談者様もアドセンスの審査が通らないことでずいぶん悩まれていたし、アドセンスは初心者にとって大きな壁のようだ。

きっと同じ悩みを抱えている初心者さんも多いんじゃないだろうか。

アドセンスの審査に通らない原因は誰にもわからない

コンサルの写真を撮り忘れたので、代わりに今日のメイさん
コンサルの写真を撮り忘れたので、代わりに今日のメイさん

いきなり答えをいってしまえば、あなたのブログがグーグルアドセンスの審査に通らない原因は誰にもわからない。

正解を知っているのは、Googleの中の人だけ。

公式なガイドライン(AdSense プログラム ポリシーAdSense ポリシー: 初心者向けガイド)は存在するが、どうすれば審査に通るかという基準は公開されていない。

“アドセンス 審査 通らない”

なんてキーワードで検索すると、アドセンス審査に通過するためのコツが書かれた記事が山ほど出てくるが、正直ボクは公式以外の情報はほとんど当てにしていない。

なぜかって、どの記事も著者の経験をもとにした結果論に過ぎないからだ。

結果論を読んでアドセンスに合格した人が結果論を書き、結果論がどんどんバージョンアップされていく。

でもスタートが結果論なのだから、どこまでいってもやっぱり結果論。

別にそういう記事を書かれている人たちを批判したいわけじゃない。

きっと記事を読んで合格した人だっているんだろう。

ところがボク自身は、審査通過のコツ的な記事に書かれている内容をぜーんぶ無視してアドセンスに合格してしまった。

正確には無視していたことはあとから知ったのだけれど、アフィリエイトリンクや画像も貼りまくっていたし、お問い合わせや運営ポリシーはもちろん、プロフィールページすら作っていなかった。

(よく”アフィリエイトリンクを貼っているのはダメ”なんていわれるが、そもそもGoogleは広告代理店なのに、広告を掲載するだけの価値があるメディアを審査で落とす理由がないじゃないか)

ブログの内容も今よりずっと短くて中身のないものばかり書いていたし、記事数だってたしか10記事もなかったはず。

そんな状態でも合格することを知っているから、なおさら結果論は信用ならないと思ってしまう。

だからいつも、

「アドセンスに合格したいんです」

という相談者様には、

何度でもチャレンジしてください。審査を受けるのはタダですから

というお話をしている。

別に毎日申請したって問題ない。

というかボクだったらたぶん通るまで毎日申請すると思う。

「どうして私のブログは通らないんだろう?」

とお悩みになる気持ちはよくわかるし、一日も早く合格してブログを収益化したいだろうと思う。

だけどアドセンスの審査に通らないことで悩むのは、

「どうして宝くじが当たらないんだろう?」

と悩んでいるのに近い。もちろん宝くじよりよっぽど当選確率は高いのだけれど。

アドセンスの審査結果で思い詰めたりやきもきするくらいなら、すっかり諦めてしまって1記事でも多くブログを書くことに集中したほうがいい。

ブログで飯を食う方法はアドセンスだけじゃない

コンサルの写真を撮り忘れたので、代わりに今日のメイさん2
コンサルの写真を撮り忘れたので、代わりに今日のメイさん2

初心者さんがもうひとつ誤解しているのが、

「ブログはアドセンスで稼がなきゃいけない」

と思っていること。

少し専門的な話をすると、ブログを収益化するための方法が無数にある中のひとつをアフィリエイトという。

アフィリエイトというのはテレビのCMと同じ宣伝広告業だ。

そしてアフィリエイトには大きく分けて、成功報酬型広告とクリック報酬型広告(PPC広告)がある。

成功報酬型広告は、あなたのブログに掲載されている広告から商品が購入されたり、サービスが登録されると報酬が発生する。

クリック報酬型広告は、クリックされるだけで報酬が発生する広告のことだ。

クリック報酬型広告を提供しているASP(代理店)がたくさんあって、その代理店の中のひとつであるGoogleが提供しているサービスがGoogle Adsense。

アドセンスはたくさんあるアフィリエイトサービスのひとつにすぎないし、アフィリエイト自体ブログを収益化する方法のひとつにすぎない。

アドセンスがクリック報酬型広告の最大手であることはたしかだけれど、クリック報酬型広告のサービスを提供しているのは何もアドセンスだけじゃない。

たとえば大手ASPのファンコミュニケーションズが提供するnend(ネンド)や、審査不要の忍者AdMaxなど、アドセンスの代わりに利用できるクリック報酬型広告の代替サービスもある。

それからこれも初心者が知らない残酷な真実なのだけれど、アドセンスはあなたが思っているほど稼げない。

クリック報酬型広告というのは広告がクリックされるだけで報酬が発生するため、成功報酬型広告に比べると単価はずっと低い。

広告のジャンルによっても単価は前後するが、アドセンスの報酬は1クリック0.1円~0.5円くらいが相場といわれている。

仮に1クリック0.1円だとすれば、月1万PVで1000円。10万PVで1万円。※PV=アクセス数の単位

中には数ヶ月で達成してしまう人もいるが、普通の人はブログのアクセス数が1万PVを超えるまで1年以上掛かることもある。

1年経ってようやく月1000円。

もちろん1,000円だろうが10円だろうがブログを書いてお金が入ってくるってすごいことなのだけど、成功報酬型のアフィリエイトなら、1万PVでも10万円くらい稼いでいる人はザラにいるわけで。

「あんなに苦労して審査に合格したのに全然稼げないじゃん!」

となってブログをやめてしまう人も多いらしい。

そもそも個人ブログは、アクセス数に依存したクリック報酬型広告とはあまり相性がよくない。

たとえばヤフーニュースのように何億PVもある巨大サイトだったり、何百人もライターを雇って毎日100本、200本と記事を更新するWebメディアなら、アドセンス広告が事業の柱になるだろう。

アクセス数で勝負するっていうのは、企業が運営する巨大メディアと勝負するということ。

あなたががんばって1日1本ブログを更新する間に、むこうは軽々と100本更新している。どう考えたって数の勝負では相手にならないのだ。

アドセンスに縛られすぎるのはもったいない

コンサルの写真を撮り忘れたので、代わりに今日のメイさん3
コンサルの写真を撮り忘れたので、代わりに今日のメイさん3

「じゃあ個人ブログはどうやって戦えばいいの?諦めるしかないの?」

いやいや、諦める必要なんて全然ない。

個人ブログには、個人ブログの戦い方がある。

まず、アクセス数で勝負しない。

アクセス数の土俵では企業には到底勝てっこない。であれば、自分が勝てるフィールドで勝負すればいい。

個人ブログが勝てるフィールド、それは”人間味”だ。

感情むき出しの人間味のある記事は、コンプラとPVでガチガチに縛られ機械化した法人メディアには決してマネできない。

アドセンスに縛られるということはつまり、アクセス数に縛られるということだ。

今回の相談者様は元々、教育・育児ジャンルの記事を30記事ほど書かれていた。

だけどアドセンスの審査に落ちたことにショックを受けて、合格するためにアクセス数が高い5記事だけを残してあとは全部削除してしまったという話だ。

幸いWordPressのゴミ箱にまだ記事が残っていたので読ませてもらったのだけれど、これがめちゃくちゃよかった。

記事を読みながら目頭が熱くなり、「どうしてこんなにいい文章を消しちゃうんですか!」と思わず声を荒げてしまったくらい、著者の強い想いが伝染する素晴らしい記事だった。

すぐに記事を復元したのはいうまでもない。

アドセンスに縛られて書きたいことも書けないなんてはっきりいってバカバカしい。

アフィリエイトをやっていなくてもブログで飯を食っている人は大勢いるし、広告を貼らないことでメディアとしての価値が高まることだってある。

ちなみにボクは今、自分のブログのアドセンス広告はほぼすべて外している。(完全に削除してしまうとサービスが停止してしまう恐れがあるので、目立たないところに一部だけ残している)

毎月振り込まれるはずのグーグルからの報酬をすっかり辞退しているのは、もっと先の大きな未来のための戦略だ。

Amebaブログを作ったサイバーエージェントの藤田晋さんがこんな言葉を残している。

立ち上げ途中の事業を無理やり短期的に黒字化させても、萎縮させるだけです。30億ページビューで収益化させ始めれば、そのメディアは30億ページビューのメディアになります。5億ページビューで収益化させ始めれば5億ページビューのメディアに、100億ページビューで収益化させ始めれば100億ページビューのメディアになるのです。収益化に本気で取り組まなくとも、自然と損益分岐点を超えていくような事業でなければ、本当に収益力のある事業に育つことは望めません。 引用:藤田晋『起業家』(幻冬舎)

規模感が大きすぎてイメージが沸かないかもしれないが、個人ブログにも同じことがいえる。

ブログの収益化を焦らないこと。

それより今は、ひとつでも多く記事を書くことに専念しよう。

人気ブログに育ってから収益化すれば、今稼げていたかもしれないお金なんて一瞬で取り戻せる。

▼今回の相談者様のブログ
不登校児のいろいろと親のいろいろ

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(Photo by Free-Photos)