みなさん、こんにちは。日本一変なプロブロガーのにしむら(@prblggr)です。

先日、デスノートの最新作『デスノート Light up the NEW world』をみてきました。

先に感想からいうと、ちょっとだけ期待はずれ。

「1作目の『デスノート』や前作の『L change the world』を超えるほどではないのかな」

というのが正直な感想です。

映画の続編が1作目を超える難しさを感じた2時間でした。

でもあえてあたしい俳優陣で、原作にないストーリーに挑戦したことは評価に値しますし、ファンとしてはうれしいかぎりです。

そこで本日は、次回作への期待をこめて、今作とくらべて「1作目のデスノートはなぜおもしろかったのか」をかんがえてみたいと思います。

[aside type=”normal”]※ネタバレ注意。※あくまで個人の感想です[/aside]

『デスノート』『L change the world』について

まずは映画『デスノート』の歴史をかんたんにふりかえってみましょう。

デスノートは、2003年12月〜2006年5月まで、約2年半にわたり週刊少年ジャンプで連載された人気漫画作品です。(原作:大場つぐみ 作画:小畑健)

名前を書かれた人が死ぬ死神のノート”デスノート”を手に入れ、犯罪者を殺して理想の世界をつくろうとするキラ(夜神月)と、それを阻止しようとする世界的名探偵Lの闘いをえがいています。

世界累計発行部数3000万部を突破する人気作品で、TVドラマ、映画、舞台、小説など、さまざまな形でリメイクされました。

原作を元にした映画版のデスノートは、2006年に前編・後編の2部構成で上映されました。

観客動員数は前・後編あわせて650万人。興行収入は80億円を超す大ヒット。

Lの過去を描いたスピンオフ作品『L change the world』(2008年2月〜)をあわせると、実に111億円もの興行成績をのこし、日本だけでなく海外でも熱烈なファンをもつ人気作品となりました。

【参考】デスノート (映画) – Wikipedia

初代デスノートがなぜヒットしたのか?

テーマがシンプルでわかりやすかった

2006年に公開された初代デスノートは、原作に忠実な作品でした。

そして、原作同様テーマが非常にシンプルでわかりやすかったんです。

キラ VS L = 悪 VS 正義

というひと言であらわすことのできるわかりやすい作品だったために、原作になじみのない人たちも十分にたのしむことができました。

対して今回の『Lignt up the NEW world』は、初代にくらべてテーマがすこし複雑でした。

原作にも一部登場した「6冊ルール」をもとにノートの争奪戦がテーマになっているのですが、ひと言でまとめるのが難しい。

ざっくりあらすじをまとめると、

人間界に6冊(人間界に同時に存在できる上限)のノートがばらまかれ、世界中で大量殺人が起こる

L側:6冊をあつめれば、ノートを封印することができる
キラ側:6冊をあつめると、約束の地でキラに会うことができる

新生キラと、Lの後継者である竜崎+キラ対策本部のノートの争奪戦

実は、本部の人間が新生キラだった。

竜崎が新生キラを助け、新生キラが竜崎の代わりにLの後継者に。

というお話でした。

だれが正義でだれが悪なのかという、正義と悪の対立構造がはっきりしておらず、映画の結末がどこにむかっていくのかが非常にみえづらかったんです。

たとえば『マグノリア』※のようにノートを持った6人の運命が交錯したり、パズルのようにからみあうストーリーであれば、またちがったおもしろさもあったと思います。

[aside type=”normal”]※一見無関係な9人の人物の24時間が交錯するアメリカ映画[/aside]

また、Lとキラの心理描写が少なかったのもちょっと残念な点でした。

デスノートの一番の醍醐味って、天才同士の頭脳戦や心理戦にハラハラさせられるところだと思うんです。

しかし本作では、コンピュータウイルスというデジタルの要素がくわわって、人間同士の泥臭い心理描写が少なかったように感じました。

全体的につめこみすぎた印象。

最終的に新生キラがLの後継者になった場面で「え?」と疑問をもった方も多かったのではないでしょうか?

もし次回作があるのであれば、新生キラである三島創(東出昌大)がノートの所有権を放棄したことに対する伏線があってもよかったように思います。

[aside type=”normal”]伏線という意味では、一応エンドロール後に夜神月が「計画通りだ」と言っています[/aside]

俳優陣のキャラが際立っていた

初代デスノートは、松山ケンイチの出世作としても知られます。

松山ケンイチはデスノートで、「日本アカデミー賞・優秀助演男優賞」「エランドール賞・新人賞」など、数多くの映画賞を受賞しました。

白塗りのメイクはもちろん、原作にも劣らないほどクセのある怪演に、多くのファンが魅了されました。

松山ケンイチ以外にも、藤原竜也、戸田恵梨香をはじめ、日本を代表する俳優陣の演技に、原作のファンも「このキャスト以外ありえない」と絶賛するほどハマリ役でした。

対して『Light up the NEW world』では、東出昌大・池松壮亮・ 菅田将暉の3人の若手人気俳優が主演しています。

これはわたしが近年の若手俳優にウトいせいでもあるのですが、上演中ずっと「この人だれだっけ?」というクエスチョンマークが頭にうかんでいました。

竜崎も風変わりではあれ初代L(松山ケンイチ)ほどのインパクトのあるキャラではなかったし、ほかの俳優陣もキャラクターの背景がみえづらかった。

全体的に演技がキレイすぎるというか、主婦層から圧倒的な支持を受ける近年の仮面ライダーをみているような気分になりました。

もう少し泥臭くて、キャラ立ちする俳優さんを起用してもおもしろかったかも。

それから”ヒロイン不在”というのも大きかったのではないかと思います。

初代のヒロインである弥海砂(戸田恵梨香)は登場していますが、「本作のヒロインは?」と聞かれるとちょっと返答にこまります。

デスノート対策本部の捜査官・七瀬聖(藤井美菜)というキャラが登場します。

彼女はキラによって兄を殺された過去を持ち、物語の終盤で新生キラである三島創(東出昌大)を殺そうとして、竜崎についていた死神(アーマ)に殺されてしまいます。

この場面だけみると、七瀬がヒロイン級のあつかいを受けているようにもみえるのですが、それまでの場面で七瀬にフォーカスしたストーリーが一切描かれていないために、彼女の死に対してそこまで感情移入をすることができませんでした。

初代デスノートでは戸田恵梨香演じるヒロイン・弥海砂に対する評価が非常に高かった分、ちょっと残念な点でしたね。

にしむらのヒトリゴト

今回は、

『デスノート Light up the NEW world』の感想

でした。

いろいろと注文をつけましたが、ファンとしては、デスノートの物語がつづいていくのは大変ありがたいことです^^

ぜひ次回作にも期待して待ちたいと思います♪

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