6月4日に、GoogleがChrome リモート デスクトップを正式リリースした。
▼参考
Google、WEB版「Chromeリモートデスクトップ」を正式リリース – Engadget 日本版
Chrome リモート デスクトップはリモートデスクトップ接続サービス(いわゆる遠隔アプリ)だ。
パソコンやスマートフォン(Android、iPhone)から、Googleアカウントで紐付いた別のパソコンを遠隔操作できる。
クロスプラットフォームに対応しており、Windows、Mac、Linuxで利用することができる。
この記事では、
- Chrome リモート デスクトップではどんなことができるのか?
- 旧版のアプリとの違い
- リモートデスクトップ利用時の注意点
を解説する。
Chrome リモート デスクトップの利用シーン
「遠隔なんて私には関係ない」
と思っている読者様も多いと思うが、パソコンを使う人なら誰でもChome リモートデスクトップが役に立つ可能性がある。
想定される利用シーンはたとえば、
- AndroidやiPhoneなどのスマートフォンから、自宅(会社)のパソコンを接続してデータをチェックする
- ネットカフェのPCをから、自宅のパソコンに接続してファイルを印刷する
- 自宅のMacから、Windowsに接続してWindows用のソフトを操作する
- 遠隔地に住む家族のパソコンにアクセスしてWordやExcelの操作方法を教える
など、使う人の用途によってさまざまな使い方ができる。
クリップボードのコピーにも対応しているので、遠隔でつないだパソコン同士での文書や写真のコピペやファイルの移動なども可能だ。
ちなみに私の場合、Windowsマシンに入れているGRCというWeb解析ツールのデータをチェックするために、メインPC(Choromebook)からほぼ毎日Chromeリモートデスクトップでアクセスしている。
旧版のChrome リモート デスクトップとの違い
旧版のChrome リモート デスクトップとの一番の違いは、接続する側の端末へのアプリのインストールが不要になった点だ。
旧版では接続する側もされる側もChromeウェブストアで専用のアプリをダウンロードしないと使うことができなかった。
しかし正式版では、アプリではなくChromeブラウザ(またはSafariやFirefoxなどのブラウザ)上で別端末の画面を操作できるようになっている。
今後はマルチモニターのサポートやファイル転送にも対応予定とのことなので、利用シーンはさらに拡大しそうだ。
Chrome リモート デスクトップを使うときの注意点
Chrome リモート デスクトップを使うときにはいくつか注意点がある。
まずは利用にはGoogleアカウントが必要だ。
Chrome リモート デスクトップはGoogleアカウントで紐付いている端末を操作することができるので、両方の端末に同じGoogleアカウントでログインしなくてはいけない。
Googleアカウント(=Googleのメールアドレス)は誰でもひとつは持っていると思うが、遠隔操作が悪用される恐れもないわけではないので、アカウントやパスワードはむやみに人に教えないほうがいい。
また遠隔で接続される側にはGoolge Chromeブラウザをインストールする必要がある。(接続する側はSafariやFirefox、Edgeなどの他のブラウザでも利用できるそう)
接続される側のパソコンは電源が入っていないと使えない。
スリープ状態での接続に関しては、私の端末(Windows10)では使えているが、パソコンによって接続できたりしなかったりするようだ。
また旧版のChrome リモート デスクトップアプリは2019年6月30日でサポートが終了する。
メーカーでサポートが終了した製品(たとえばWindows XPやWindows Liveメールなど)はすぐに利用できなくなるわけではないが、何か問題が起こっても量販店や外部のサポート窓口でも対応できない場合がほとんどだ。
旧版を利用している人ははやめに切り替えを行っておきたい。
まとめ
今回は、Chromeリモートデスクトップの正式リリースの話題をまとめた。
Chromeリモートデスクトップを使えば、いずれはC to Cの遠隔サポートなどもスタンダードになるんじゃないかと想像してワクワクしてくる。
端末のスペックに依存しないのでたとえば、普段は使わない古くて動作の重いパソコンをたまに立ち上げるとき、遠隔でつなげば古い方をわざわざ操作してなくて済むのもありがたい。
パソコンを遠隔操作するのはゲームみたいでおもしろいので、ぜひ一度お試しあれ。