愛読者諸兄諸姉。
こんにちは、ニシムラ(@nissy421)です。
本日は、現在開催中のブログ投稿イベント「ブロガーが自分が好きなブログを紹介 Advent Calendar 2017 – Adventar」に寄せて、ボクの大好きなブログ(Webメディア)を4つご紹介します。いわゆるブロガーさんが好むようなブログではありませんが、文芸や学問、アートの領域に興味のある方にはとびきり刺さるものだと思います。
世界の中心で大好きなブログを叫ぶ!【Advent Calendar 2017】
実は今、こっそりとある企画に参加している。それは、
アドベントカレンダー
アドベントカレンダーというのは、西洋ではとても歴史のあるクリスマスのイベントだ。
アドベントカレンダー (Advent calendar) は、クリスマスまでの期間に日数を数えるために使用されるカレンダーである。待降節の期間(イエス・キリストの降誕を待ち望む期間)に窓を毎日ひとつずつ開けていくカレンダーである。すべての窓を開け終わるとクリスマスを迎えたことになる。
・・・アドベントカレンダーの起源は、19世紀初頭よりドイツ・ルーテル派がクリスマス前の24日間を数えるために始めたとされる。ドアに毎日チョークで印をつけたことから始まったとすることもある。アドベントリースの様に毎日ロウソクを灯していったり、毎日新しい宗教画を壁に掛けていくと言う習慣の家庭もあった。 引用:アドベントカレンダー – Wikipedia
それでこのアドベントカレンダー、実は最近Webの世界でも結構流行っている。ADVENTERというWebサイトの、リレー形式のブログ投稿企画だ。
Advent Calendarは本来、12月1日から24日までクリスマスを待つまでに1日に1つ、穴が空けられるようになっているカレンダーです。WebでのAdvent Calendarは、その風習に習い、12月1日から25日まで1日に1つ、みんなで記事を投稿していくというイベントです。 引用:Adventar
ボクがこのWeb版のAdvent Calendarに参加するのは昨年に引き続き2回目。昨年は、人気WordPressテーマ「Gush」の製作者Elloraさん(@uszero800)が企画した「Blog Olympic Advent Calendar 2016」に参加した。
その前の年に大好きなブロガーのしむさん(@46sym)の記事を読んで、来年こそは絶対に参加するぞー!と意義込んでの初参加。すごく楽しくて最高の思い出になった。
2016年のAdvend Calendarで書いた記事
▷2016年の全記事の中から金メダルを発表します! #BlogOlympic2016 | 純喫茶ニシムラ
ElloraさんのAdvent Calendarは215年、2016年と開催されたのだけれど、残念ながら2017年は開催されない模様。と、思っていたら、ブロガーさん向けの新たなAdvent Calendarが開催されることになった。
釣り好きブロガーのひろたつさん(@hiro1030yukino)が企画した「ブロガーが自分が好きなブログを紹介 Advent Calendar 2017」だ。
参加中のブログコミュニティ「ブロガー専用のコミュニティサイト『bcafe』」内で話が盛り上がり、ひろたつさんが作ってくださった。
Advent Calendarでは自分の好きな日にちに登録(予約)をして、その日になったら記事をアップする。
ボクは12月13日を担当して、少しだけテーマとズレたけれども、大好きなブログを見つけることの大切さについて書いた。
この人と決めたらふらふらせず、徹底的にとことん学ぶ | 純喫茶ニシムラ
ここでちょっとだけ宣伝。
実は、突然Advent Calendarの話を書いたのには少し訳があって、ギリギリでスタートしたこともあって、12月後半はまだ投稿者の空きが多い状態なのだ。おもしろいブログを知るキッカケにもなって、自分のブログを宣伝できるこんなチャンスをミスミス逃すなんて勿体無い。(参加者のブログはひろたつさんや他の参加者の方が読みにきて拡散してくださる)
ぜひあなたも参加してみてみませんか?まだ内容が決まってなくても大丈夫。とりあえず登録しておいて、決めた日付までにゆっくり考えましょう。
ボクも、Advent Calendarであなたのブログを読める日を心待ちにしております。
[btn class=”lightning big”]
ブロガーが自分が好きなブログを紹介 Advent Calendar 2017に参加する![/btn]
宣伝はおしまい。以降はボクの大好きなブログについて思いっきり書き殴っていく。
本日は改めてボクの好きなブログ(?)を紹介したい。自称変なブロガーのボクはみんなが読んでいるブログももちろん好きなのだけれども、継続して読んでいるブログの趣向もいわゆる普通のブロガーさんとはちょっと違う。
まずひとつ目は、人気予備校講師の今井宏先生が書かれているブログ「風吹かば倒るの記」。
大学受験をしていない人はご存知ないかもしれないが、90年代〜現在にかけて大学受験をした人でこの人を知らない人は完全なもぐり。駿台予備校、河合塾、代々木ゼミナールという日本3大予備校で英語科のトップ講師を歴任したあと、2008年に東進衛星予備校へ籍を移された。
それくらい有名な方なのだが、ブログでは大学受験や予備校の話はほとんど出てこない。専門の英語の話も皆無である。出てくるのは、趣味の海外旅行の話や昭和の思い出、文学や古典、音楽の話ばかりだ。しかも、芸能人のキラキラしたイメージの強いアメブロとは似ても似つかない、いかにも読みにくく古典的な小説のようなゴリゴリの文章でチョーくだらない話ばかりの日記のようなブログを書き続けている。A4版で2枚も3枚もあるのに改行もほとんどない長ったらしい文章を、(ごめんさない昨日のつづきです)と言いながら全く反省する様子もなく毎日ダラダラと。
特質すべきはそのブログ歴。今井先生がブログをはじめたのは2008年6月5日のことだ。
▷Thu 080605 ブログ開設にあたって|今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba
ブログ開設の経緯は上記の記事に詳しいのだけれど、この中で今井先生はある大胆な宣言をした。
始めるからには、多忙を極めている場合でも、できる限り毎日更新する。写真も1日1枚掲載する。ネット独特の言葉遣いに慣れていないので、昭和中期の文体で、しかも毎回A4版1枚を目安に書き続けたい。期間は10年、2008年6月5日から2018年6月4日とする。
実は当時リアルタイムでこのブログを読んでいて、その頃はまさか本当に10年も続くなんて夢にも思っていなかったのだ。しかし今この記事を書いている2017年12月16日16時27分現在、この今井先生は相も変わらずクソ長い文章をブログにダラダラと書き続けている。しかもその文章量は年を重ねるにつれ肥大化し、もはや途中で読むのを断念してしまう学生も多いと聞く。実に9年半の間、この人はそんなことを毎日続けているのである。
普通の人でも大変な毎日更新を、”昨日は北海道、今日は沖縄、明日は東京”と日々講演会や授業で多忙を極める中、今井先生は何があっても意地でもブログを書き続けている。実際には極稀に書けないことがあるのだけれど、過去に遡り時間軸をズラしてまで毎日更新にこだわっている。それが10年累積しているものだから現在の最新記事の日付は2017年11月27日になっていて、本来の日付けから半月ほど遅れをとっているのだけれども、10年前から「そのうち現実の日付に追いつきます」と言い続けている。ちなみに今井先生がブログを書く目的は、今井先生が亡くなったずっと後に、世界のどこかの大学生が、論文を書くために昔の市井の人の生活を知る資料になるようなブログを残すことなのだそうだ。なんともカッコいいじゃないか。
▷Thu 171123 アクセス数急増/なぜベトナムを選んだか/バイクの激流(速攻ホーチミン3)|今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba
ボク自身が今井先生の元生徒であり、予備校講師時代にも今井先生の本を読み漁り授業のスタイルにも多大な影響を受けていたので、少なからず色眼鏡はあるだろう。(完全なる自慢のくだらない余談であるが、講師として今井流を貫いた結果、ボクは学生のうちに予備校講師としての成功ルートに乗りかけたことがある。メンタルがどうにも弱く自ら船を降りてしまったがあのままいけばもしかしたら今井先生と同じ土俵で・・・ともかく今井宏という人は、表向きはいつも下らないことばかり言っているが実際には本当に物凄い人なのだ)あるいは猫好きがゆえ、毎日のようにブログに登場する2匹の猫、ニャゴロワと(今は亡き)なでしこの姿を見るのが楽しみだからかもしれない。はたして今井先生のことを知らない人が読んで楽しめるブログかどうかは定かではない。しかし「一番大好きなブログは?」と聞かれればまず頭に浮かぶのは「風吹かば倒るの記」なのである。
2つ目はブログと言えるか微妙なところであるが、私的な文章の集合体をblogと呼ぶのなら、これもまたblogなのだろう。
「書評空間 : 高山宏の読んで生き、書いて死ぬ」
英文学者の高山宏先生が紀伊國屋書店のWebサイトにて連載していた書評「高山宏の『読んで生き、書いて死ぬ。』」。日本語で書かれているが、たぶんふつうの人が読んでも外国語にしか見えないだろう。今井先生の10倍ゴリゴリした論文然とした文章に、宇宙的な果てしない知識。もはや読者に読ませる気がないのではないかというほど難解なのだが、好きな人にはこれがどうしようもなく堪らない。
そもそもボクが高山先生のことを知ったのは大学のゼミで、当初のゼミ担当教官が病気で長期休暇に入ったために、たまたま代替教官として外部(たしか当時は東京都立大学教授だった)からやってきたのがキッカケだった。
代理教官なんて大したことなのだろうと思っていたこの教官が実はアカデミックの世界で相当に名の通った人物であることを知るのはもっとずっと後のことなのだが、何しろ第1回目のゼミでの講義が衝撃的すぎた。全身黒ずくめでサングラスを掛けた長髪の怪しげな老人が一度話をはじめると、教室が一瞬にして宇宙に変わる。”シェイクスピア” “夏目漱石” “マニエリスム” “ピクチャレスク”を中心に、本当に魅力的な、ゼミとは名ばかりの高山劇場を享受することができた。大学の授業はサボってばかりだったボクも、先生のゼミだけは一度も休んだことがないし、毎回朝から図書館に篭ってソワソワしていた。
東大助手時代の、眼病を患うほどの猛烈な読書(これも強烈なエピソードがあるので気になる方はググってみてほしい)によって片目はほとんど見えていないらしいが、その見返りに文学や芸術、表象文化に関するほとんど悪魔的な膨大な知識を手にし、頭の中にある知の宇宙から常人ではとてもマネできないようなハイペースで学術書や翻訳書を世に生み出し続けている。
研究や文筆ばかりで授業にはほとんど興味のなかった高山先生が授業を楽しむようになったのは50歳を過ぎてからのことなのだそうだ。”もっと早く先生のことを知っていればボクもあるいは”なんて思うこともあるが、それ以上に、授業に目覚め脂の乗り切った”学魔”の元で学べたことはボクの一生の宝物だ。
ブログを紹介するつもりがいつの間にかあらぬ方向に来てしまった。高山宏のブログや著書は大学で文学や芸術を専攻した人でもなければとても読めたものではないのだけれど、せっかくなので入門書的な、比較的読みやすい本を紹介しておく。
3つ目は、これもブログというよりはWebメディアの部類に入るのだけれど、メディアクリエイターのしおたんこと塩谷舞さん(@ciotan)が編集長を務める「milieu(ミリュー)」。ボクは一応、ほぼ毎日膨大な量のメディアに触れる仕事をしていたこともあるのだけれど、こんなにゴリッとしていて、しかもどこまでもアーティスティックでハイセンスなメディアをmilieuのほかに知らない。
もっとも正確には、milieuを作っている塩谷舞という人にゾッコンで、しおたんが書く文章を過去に遡って書経してしまうくらいに、しおたんというアイコンと、しおたんが生み出す文章が刺さりまくっている。
力強くて、しかし繊細で、とびきりにポエティックでエモい。それがしおたんが紡ぎ出す文章。前述の今井、高山両御大が言葉を武器にメディアを築いてきた人物だとしたら、しおたんは、これからメディアを作っていく側の人間だ。
しおたんは現在(というかほんのつい最近から)ニューヨーク在住で、今後はmilieuの海外進出にも本腰を入れていくと言う。今井宏、高山宏という日本有数の英語・英文学の達人の元で学ぶ機会があったのだから、もっと本気で勉強していればしおたんの役に立てたのにと激しく後悔したけれども、それは言っても仕様がない。ともかくこれからの日本のメディアを担っていく塩谷舞という人が、世界を舞台に戦う勇姿を、全力で応援したいし、しなければならないと思っている。
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最後4つ目は、おそらく確実に当ブログとボクの人生のターニングポイントになるであろうブログ。
「jMatsuzaki | 楽しいことを仕事にするドキュメンタリーブログ」
2017年11月11日に生まれてはじめて参加したセミナーをキッカケに、jMatsuzaki株式会社が提供する「二人三脚でブログを本気で育てる「ブログパートナーシップ」プログラム! | jMatsuzaki」というコンサルティングを受けることになった。「ブログにお金を掛けるな!」「コンサルタントは邪道!」が口癖のボクという人間にとっては異例中の異例。それだけ彼と彼の仲間に全幅の信頼を寄せ、人生を掛ける心積もりで今回のコンサルティングに臨んでいる。
▷11.11 jMatsuzakiセミナーレポート① ブログで食っていくのにPVなんていらない | 純喫茶ニシムラ
▷11.11 jMatsuzakiセミナーレポート② 勝てるブログの文章術・デザイン・SEO・アスセス解析 | 純喫茶ニシムラ
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上記レポートにも書いたけれども、たまたまjMatsuzaki氏の1本の動画を見た瞬間から、ボクはこの人のドラマに魅せられている。そして今、自分もjMatsuzakiというドラマにエキストラ出演しているような不思議な感覚なのだ。
2018年11月、jMatsuzakiさんはドイツ・ベルリンへ移住するのだという。ブログで音楽家になるという夢を叶えたjMatsuzakiさんが次はどんなドラマを魅せてくれるのか。まるで自分事のようにワクワクが止まらない。
4つのいうのはなんとも中途半端であるし、ほかにもたとえばフリーライターのマツオカミキさん(@matsuo_mk)の「自分の時間を生きよう | フリーライター*マツオカミキのブログ」 やクラリネット奏者・吉田佐和子さん(@sawaclarinet)の「よしだより | クラリネット奏者 吉田佐和子オフィシャルブログ」、「KOTOBAKO – コトバコ」「ヨッセンス」「散るろぐ」「灯台もと暮らし[もとくら]|これからの暮らしを考える情報ウェブメディア」「株式会社LIG | 台東区上野にあるWeb制作会社」などなど、好きなブログやWebメディアを挙げはじめたら枚挙に暇がない。
しかし「あなたの人生に影響を及ぼしたブログは?」「あなたの心の奥深くを抉る最高のブログは?」と問われればどうしてたってこの4つを除いてはありえないのだ。
あなたには、世界の中心で「大好きだー!」と叫びたくなるくらい、とびきり刺さるブログはありますか?